2017年5月8日月曜日

戸隠神社,天手力雄命,龍神

私の家の近所に戸隠神社があることに最近気づいた.戸隠といえば,私も大学時代,部の合宿で行ったことがあるけれど,長野県の戸隠がオリジナルのはずであって,こんなところに戸隠の名前があると知って,たいへん興味深く思っていた.

そして先日,ゴールデンウィークということもあって,その戸隠神社に散歩に出かけた.近所だと思ったら意外に遠く,たぶん4, 5 kmは歩いたように思う.行ってみると参道の両脇の杉の木はずいぶんと立派だったけれど,石段を登ったさきにあったのは小さな社だった.しかし社はなんと400年近く前に作られたものらしい.もちろん修理復元されているものではあるけれど,一部はその時代のものが使用されているとのこと.意外にすごい建築物だった.

祀られているのは「天手力雄命」.これは本家の戸隠神社と一緒である.長野の戸隠山は,そもそも天手力雄命があけた天の岩戸が勢い余って落ちてきたものが始まりとされていて,山そのものがもともと御神体だったと言われている.今回訪れた戸隠神社も2百数十年前に山腹から遷宮されているというから,始まりはやはり山がご神体だったのかもしれない.

そして,天の岩戸が落ちたときの音に応じて現れたのが九頭龍神とされていて,長野の戸隠神社では龍神が祀られている.一方,近所の戸隠神社にはさすがに龍神の摂社はなかった(一つ祭神不明の小さな社があったのでもしかするとそうだったかもしれないが).しかし,その近所には龍神が祀られている神社が存在しており,そこに戸隠神社と龍神との縁を感じる.ただし,そちらの方はもともと地元を流れている川自体が崇拝対象になったような気もする.

意外なところに意外な神様が祀られているのが面白く,昔から神社をまわるのが好きだ.しかし,近年は神社ブームで人が多く,まわるのが億劫になっていた.今度は近所の神社めぐりが良さそうだ.


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